炎症した赤ニキビなどの治療としてミノマイシンが処方されることがあります。ミノマイシンはニキビの原因菌の増殖を抑えてくれる働きがあるので、悪化した顎ニキビには効果的な薬ですが、抗生物質なので副作用のリスクやいくつか注意点もあります。
顎ニキビへのミノマイシンの効果
ミノマイシンの成分であるミノサイクリン塩酸塩という物質が、タンパク質の合成を妨げることによって、細菌が増殖するのを防いでくれる静菌作用や、炎症した赤ニキビの原因となるアクネ菌を殺菌する殺菌作用があることで、炎症したニキビの改善や化膿した黄ニキビの予防として使われます。ニキビ跡には効果はありません。
ミノマイシンはテトラサイクリン系という抗生物質で、ニキビ治療に使われるものの中でも比較的強く、どちらかというと重症のニキビや若い男性に処方されることが多いようです。また、ミノマイシンは胃の負担となってしまうため、胃薬と一緒に処方されることもあります。
通常は1、2週間ほど使用し、1,2週間ほどで効果が見られますが、病原菌に耐性があり効き目がない場合もあります。
ミノマイシンの副作用
ミノマイシンは抗生物質で副作用の可能性があります。症状としては主にめまいなどがあり、他にも、吐き気、腹痛、発疹、発熱、できものが出来るなどがあり、この場合は使用を中止して、受診するようにしましょう。ミノマイシンより副作用が少ない抗生物質としては、ルリッドやクラリスなどがあります。
ミノマイシンの注意点
長期間の使用はNG
これはステロイドなど他の薬にも言えることですが、長期にわたって使用するのは避けましょう。ミノマイシンの場合、耐性菌によって効果が薄れてしまったり、副作用が発症しやすくなります。
医師の指導のもと
ミノマイシンはいくつかタイプがあり、年齢や顎ニキビの症状によって適切な使用法があります。なので、ネット通販などで自己判断で購入せず、皮膚科で処方してもらうようにしましょう。また、牛乳などの乳製品と飲み合わせが悪く、妊娠中・授乳中の場合は使用できません。胃や肝臓、腎臓が弱い方や他に使っている薬がある場合は、事前に医師に相談するようにしましょう。
まとめ
炎症したニキビ治療でよく処方されるミノマイシンですが、この手の薬は使用を止めたら再発してしまう可能性は高く、根本的なニキビ改善にはなりません。何度も繰り返すあごやフェイスラインのニキビを改善するには、洗顔や原因となる生活習慣などを見直す必要があります。