顎やフェイスラインにできてしまったニキビ、どんなにケアをしても治らない、そのような場合はニキビじゃなくて「イボ」かもしれません。イボは年配の方ができるものだから自分は違う、というのは間違いです。イボは20歳前後の女性に多くできます。対処法を間違うと、長年苦しめられるコンプレックスとなってしまうかもしれません。ここではそんな顎ニキビとイボの見分け方と対処法を解説します。
イボの正体は?
イボは年齢を重ねるとともにできてしまうものと、ウイルス性のものがあります。
①年齢とともにできるタイプ
年齢とともに出てくるものは、単純に古い角質が固まってしまった状態で、「角質粒」とも呼ばれます。
②ウイルスが原因でできるタイプ
ニキビはアクネ菌や黄色ブドウ球菌などが原因で引き起こされる吹き出物ですが、イボはヒト・パピローマウイルス(HPV)または、ヒト乳頭腫ウイルスと呼ばれるウイルスが原因でできてしまいます。このようなイボを扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)といい、老人性のものとは根本的に理由が違います。
顔にできるほとんどのものが、青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)と呼ばれ、10代や20代の女性の顎、首、脚などに現れやすく、男性の場合は髭の部分に現れやすいと言われています。
顎ニキビとイボの見分け方
では顎ニキビとイボを見分ける基準はどのようなところなのでしょうか?
ニキビ
ニキビは毛穴に皮脂が詰まることによっておこり、初期段階では白ニキビや黒ニキビとして現れ、炎症が進むと赤みをおびていきます。形は丸いという特徴があります。イボではなく固いしこりニキビになってしまうこともよくあります。
イボ
いぼは見た目は肌色で、湿疹のように表面はカサカサしています。形は楕円のようになり、時間が経つとシミになることもあります。また、イボの特徴として、徐々に感染して増えてくる、痛みやかゆみがない、比較的小さい粒状、などがあります。保湿や洗顔に気をつけたり、ニキビ治療薬を使っても改善されません。
※ただし、ウイルスが原因の場合、その原因となるウイルスは100種類以上もあり、その症状は一つではありません。ウイルスの種類によっては、赤や黒の色のイボとなってしまうこともあるので、できるだけ自己判断でなく皮膚科の医師に相談するようにしましょう。
・ウイルスが感染してしまうのはなぜ?
イボができてしまう原因としては、基本的には免疫低下です。何らかの原因で傷が出来てしまってそこからウイルスが感染したり、紫外線やステロイドの使用で皮膚の免疫が低下してしまったことが原因として考えられます。日頃から肌の免疫が低下しないような生活を送る、肌や肌に直接触れるものは清潔にしておくという意識が大切です。男性の場合は髭剃りなどで傷つけてしまわないように注意しましょう。
対処法
顎ニキビとイボはそれぞれ対処法が違い、適切な対処をすることが大切です。
顎ニキビの対処法
顎ニキビなどUゾーンにできるニキビは乾燥などによって毛穴が詰まってしまうことが原因として考えられます。しっかりと保湿をして毛穴の詰まりを解消するためのスキンケアを行っていきましょう。
イボの対処法
①角質が原因の場合
年齢を重ねるとできてしまうポツポツは、硬くなってしまった角質を柔らかくするための角質ケアがポイントとなります。
スキンケアとしてはイボ専用化粧品の 「クリアポロン」がおすすめです。
②ウイルスが原因の場合
イボは自然に治っていく場合もありますが、急に増えてしまったり、他の部位や人に感染してしまったりする可能性があるため放置はNGです。感染しないようにタオルの共有などは避けるようにしましょう。
「ヨクイニン」などのイボに効くという生薬を使うのもいいですが、自己判断で誤ったケアをしてしまうと治らないどころか悪化してしまうこともあるので、医療機関で診てもらうようにしましょう。
治療法としては、レーザーや液体窒素を使うことが多く、場合によっては直接切除することもあります。1回で治療が終わることもあれば、数ヶ月かかる場合もあります。
まとめ
顎ニキビと違い、イボはニキビ専用の化粧品や薬を使っても改善されません。自然治癒することもありますが、悪化して長年悩まされることとなってしまう可能性もあるため、早めに病院で治療してもらうことをおすすめします。