ニキビの治療と言ったら、ステロイドや抗生物質などの塗り薬や飲み薬などがよく使われますが、「注射」による治療というのもあります。注射や点滴は比較的高額ですが、ニキビに効く成分を血管に直接届けることができるので、効き目が早い方法でもあります。顎ニキビに効果が期待できる注射にもいくつか種類があるのでご紹介していきます。
ニキビ治療の注射
ビタミン総合注射
顎ニキビはビタミンが不足することでできやすくなってしまいます。例えば、ビタミンB類を補うことで、細胞の代謝を良くしたり、ビタミンCを摂ることでコラーゲンの生成や色素沈着に効果を発揮したりします。他にも抗酸化作用をもつビタミンE、ミネラル、ビオチン、パントテン酸、ニコチン酸などなど、健康的な肌を保つために必要な栄養素を目的に合わせて配合することによって顎ニキビを改善します。ニキビだけでなく、赤みのあるニキビ跡やクレーターのニキビ跡にも効果が期待できます。
ステロイド
ケナコルトというステロイドの注射もあります。ステロイドなので、炎症を起こした赤ニキビやニキビ跡などに効果を発揮し、ニキビ以外でも、花粉症やアトピーの治療などにも使われる注射です。ただ、あくまでもステロイドなので悪化したニキビに即効性はありますが、副作用のリスクがあることと、根本的な改善にはつながらないということを踏まえておく必要があります。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸注射はほうれい線などのシワをなくすために使われているもので、ニキビ自体に効果はありませんが、陥没した凸凹ニキビを一時的に目立たなくすることができます。
プラセンタ
プラセンタ注射はアンチエイジングなどの美容目的でよく知られていますが、ホルモンバランスを整える、活性酸素を除去、抗炎症作用、基礎代謝を良くするなどの効果があるため、ニキビ治療としても使われます。ただ、ヒトの胎盤を使うためウィルス感染の可能性がゼロではないことと、プラセンタはまだ医学的なデータが薄いため効果が一概には言えないというデメリットもあります。
まとめ
以上が顎ニキビへの効果が期待できる注射となります。注射での治療は即効性がありますが、副作用のリスクがあったりと、後悔してしまうことがないとは言い切れません。注射での治療を考えている場合、経験が豊富で信頼のある医師がいる皮膚科を受診し、よく相談の上で行うようにしましょう。
また、注射で改善されたとしても、根本的な原因が解決されていないと顎ニキビはしつこく繰り返してしまいます。根本的に改善するためには、原因を考え、洗顔などのセルフケアを見直しましょう。