しつこく繰り返す大人ニキビの中でも、なぜかしこりのような顎ニキビができてしまう、ということがよくあります。そのしこりニキビは大きくて目立ってしまったり、触ると痛いものもあれば、なかなか治らないものもあり、吹き出物の中でもかなりやっかいな存在です。
私も蚊に刺されたような大きなしこりニキビがあごにできてしまってマスクで隠していた経験があります。
実はそんなしこりニキビはいくつか種類があり、ニキビ跡としてずっと残ってしまう可能性もあるので注意が必要です。ここではそんなしこりニキビの原因と治し方についてご紹介していきます。
Contents
顎のしこりニキビの正体と治し方
ニキビの芯が見えている状態
これは白ニキビや黒ニキビなど初期段階の状態から炎症が進み、赤く腫れ上がっている状態になります。ニキビの中心には一見脂肪のような白っぽい膿が溜まっていて、この膿が固まってしこりのようになってしまうことがあります。痛みを伴うこともあります。
・治し方
これ以上症状が悪化しないように触れたりせず、肌を清潔に保っておきましょう。炎症がひどいときは、炎症を抑えるために、ビタミンCや市販の薬を使ってもいいでしょう。ただし、皮膚科で処方される薬は、抗生物質やステロイドを含んでいることが多いので、使用する場合は医師とよく相談し、その薬の副作用などのデメリットも知っておくようにしましょう。
ニキビの芯が見えない状態
これは皮膚の奥で皮脂が詰まってしまっている状態で、芯が皮膚の奥にあり一見、赤くなっていないものもあります。「こもりニキビ」といわれることもあり、顎の皮膚の奥に塊のような状態になっており、治るのには長い期間がかかってしまいます。押すと痛いというケースもあります。
・治し方
このような皮膚の奥にできたニキビは、化粧品できちんと保湿しながら、体の内側から代謝を良くし、老廃物を溜めないように改善していかなくてはなりません。ホルモンバランス、ターンオーバーが乱れないように、睡眠などの生活習慣、食事、ストレスに気をつけたり、デトックスとして適度な運動をしたり、漢方を使うのもいいでしょう。
ニキビ跡としてのしこり
顎ニキビが何度も繰り返し炎症を起こしてしまったり、炎症が激しく、毛穴の壁を破壊してしまったりしたことで、表面に固いしこりのようになってしまうことがあります。硬結ニキビ、肥厚性瘢痕、嚢腫様痤瘡などと呼ばれることがあり、顎の下やフェイスラインにできやすいとされています。この場合は、赤い場合も白い場合もあり、かなり痛い状態が多く、にきびが熱をもっているケースもあります。
・治し方
この硬結ニキビになってしまうと、セルフケアや市販薬のクレアラシルやオロナインでは太刀打ちできません。この場合は、できるだけ新しいニキビができないようにケアし、刺激を与えないようにしましょう。自己流のピーリングなどもNGです。
しこりのあるニキビ跡は、下手すると一生跡として残ってしまう可能性もあるので、病院で適切な治療を行うことが大切です。治療法としては、レーザーやケミカルピーリングがあり、最悪の場合しこりを手術で摘出することもあります。
もしかしたら粉瘤(アテローム)の可能性も
しこりニキビに似た症状として粉瘤という症状があります。粉瘤は、皮脂や角質などの不要物が皮膚の内側で、袋状のものとしてできてしまった状態で、顎だけでなく、耳たぶによくできるという特徴があります。粉瘤の場合、肌の表面に穴があいている、その開口部に黒っぽい点がある、しこりが指でつまめる、巨大化する、臭いがある、などの特徴があり、ニキビとは全く別物となるのでニキビケアをいくら行っても治すことはできません。粉瘤の場合は、皮膚科で根本的に治療してもらうようにしましょう。
まとめ
顎にできたしこりニキビは、大きくて人目が気になる、痛い、などだけでなく、陥没してクレーターのニキビ痕になったり、色素沈着で赤みが残ってしまったりする可能性があるので、非常にデリケートに扱わなくてはいけません。
しこりのニキビを治すには、その原因を知り、老廃物を溜めないように内側から改善し、肌のバリア機能を高めるために化粧品で外側からもケアし、内側と外側のダブルのアプローチで、ニキビのできない肌質に改善していきましょう。