ニキビの治療薬として皮膚科で処方される薬で、主にはディフェリンなどがありますが、「ニゾラール」という薬が処方されることもあります。このニゾラールの他の治療薬との違いはなんなのか?顎ニキビには効果があるのか?副作用はあるのか?ということについて解説していきます。
ニゾラールはどんな薬?
ニゾラールは病院で処方される薬で、薬局やドラッグストアで購入できる市販薬ではありません。ニゾラールクリームやニゾラールローション、スプレータイプのものがあり、フケを防ぐ効果があるというニゾラールシャンプーにまで使われています。
顔のニキビにはニゾラールクリーム2%が使用されることが多いですが、クリームかローションかは使用する部位や症状によって使い分けられるため、できるだけインターネットの通販などで購入せず、皮膚科の医師の指導のもと使用しましょう。
他の薬との違いは主成分のケトコナゾールという成分が真菌が増えるのを防いでくれる抗真菌作用をもつという点です。言い方を変えると、抗カビ剤ということになります。抗真菌作用をもつということで皮膚カンジダ症や水虫、マラセチアという菌が原因と考えられている脂漏性湿疹などに効果を発揮します。
顎ニキビに効果はあるの?
白ニキビや炎症の進んだ赤ニキビ、黄ニキビの原因となる菌はアクネ菌や黄色ブドウ球菌などがありますが、まれにマラセチアフルフルという菌が何らかの原因で皮膚に異常繁殖したことが原因で顎やフェイスライン、首のニキビや赤いぶつぶつでかゆみを伴う漏性皮膚炎を引き起こしてしまうことがあります。
つまり、ニゾラールは普通の抗菌作用のある薬や化粧品では治らなかった真菌が原因の顎ニキビには効果を発揮してくれることがあるのです。よって、ディフェリンや他の治療法が効かなかった時に処方されることが多いようです。
副作用は?
薬を使用するときはその副作用のリスクを考える必要があります。この、ニゾラールに関してはカビが原因のニキビや湿疹には効果がありますが、人によっては肌荒れを起こして、悪化してしまうというケースもあります。
主な副作用としては、発赤、ヒリヒリする・しみるなどの刺激感、接触皮膚炎、糜爛(びらん)などが報告されています。このような症状がある場合はすぐに医師に相談するようにしましょう。また、妊娠中、授乳中、他に薬を使用している場合などは必ずその旨を医師に伝えることを忘れてはいけません。
まとめ
以上がニゾラールの顎ニキビに対する効果となります。肌荒れの原因が実はカビだったということは意外と盲点なことがあります。通常の薬や治療法で治すことができなかったしつこいニキビが改善されるという可能性もあるのです。ただし、使用するときは使用法を守り、先生の指導のもと正しく使うことが大切です。