ニキビの治療方法の一つとして「ピーリング」があります。クリニックで主に用いられるケミカルピーリングや自宅でできるピーリングなど効果がある反面、なんとなく危ないイメージがあるという人も少なくありません。
実際、治療としてピーリングは顎ニキビに効果を発揮してくれますが、いくつか注意点があるので解説していきます。
ピーリングはどんな治療?
皮膚科で行うピーリング
クリニックなどでは主に「ケミカルピーリング」が使われています。このケミカルピーリングはフルーツ酸などの酸性の薬剤を肌に塗り、古い角質を剥離させ、ターンオーバーを促すことにより、毛穴詰まりや角栓を防ぎニキビを改善します。ニキビだけでなく、しわやくすみも改善するという治療で、このケミカルピーリング以外にダイヤモンドやクリスタルを使ったピーリングやレーザーを照射するレーザーピーリングなどがあります。
皮膚科で行われるケミカルピーリングはエステティックサロンなどで行われるものとは異なります。エステサロンでは皮膚科と同様のピーリングを行うことは禁止されているため、クリニックのものとは効き目が違います。
注意点
- ケミカルピーリングは患者の皮膚の状態や部位に合わせて薬剤のpHや濃度を変えます。経験豊富な医師を選び、事前によく相談するようにしましょう。
- ピーリング後は肌が敏感になっているため、紫外線や乾燥をさけるため、保湿、日焼け止めしっかりと意識しましょう。
- 妊娠中、ヘルペスがある、脱毛を含むレーザー治療・ピーリングを受けたばかりなどの場合は治療を受けることができないので注意しましょう。
- ケロイド体質の方は治療によりケロイドを発症してしまうことがあるので必ず医師と相談するようにしましょう。
自宅で行うピーリング
ピーリングは市販のピーリング石鹸、ピーリングジェルなどのピーリング剤を使うことによって自宅で行うことも可能です。これらの製品はAHAなどが配合された化粧品で、専門医によるケミカルピーリングよりも弱く、濃度が低いものとなります。
自宅で行う場合はふきとるタイプのものだと皮膚に残ってしまい、赤みが生じてしまう可能性もあるため、石鹸タイプのものがいいでしょう。
うまく活用することができれば、生理前など顎ニキビのできやすい時期に肌荒れを防ぐことができますが、ピーリングはあくまでも角質を剥がすものです。自己流や誤った使用法ではニキビが悪化してしまうこともあるので以下のことを注意し、肌がヒリヒリしてきたら使用を中止し、状態が悪い場合は病院の先生に相談するようにしましょう。
注意点
- パッチテストを行う
- ピーリングの使用回数は必ず守る
- ピーリングのあとは顔そり、紫外線、刺激の強い化粧品など肌の刺激になることは極力避ける
- 乾燥しやすくなっているので保湿に気をつける
ピーリングのメリット、デメリット
メリット
- 治療の効果が出るのが早い。
- 白ニキビ、黒ニキビだけでなく炎症の進んだ赤ニキビや膿がたまった黄ニキビ、クレーターや色素沈着などのニキビ痕にまで効果がある。(※ただし自己流でやることは悪化のリスクを伴うためやめましょう。)
デメリット
- 治療効果が長く続かない。
- 保険治療ではなく、費用が高くなる。
- アフターケアを怠ると、肌のトラブルを引き起こす
- 失敗例もある
まとめ
以上のように正しく活用するとピーリングは顎ニキビの改善には有効であり、危険な治療というわけでもありません。しかし、特に敏感肌、乾燥肌の方は必ず医師とよく相談の上で行い、アフターケアをしっかりと行い、自己流でやることは避けるようにしましょう。
根本的にニキビを改善するためには、食生活やスキンケアを見直すことが大切です。